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アニメの感想や小ネタ、メルフォのお返事なんかを。半分自分用メモ。TF2レポもやってます。
2024/05/19  [PR]
 

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「エドと剣山とお転婆ヒロインで友情物が書きたい」とかほざいていたんですが、ブログをあさっていたらそれを考え付いたころに突発的に書き散らした夢の切れ端が出てきました。途中で力尽きたらしく、話が突然終わってます。勿論プロットなんてものは存在しない。思いついて本能のままががっと書いたのでいつも以上に見苦しいですが、続き書けるのいつになるか解らないので晒しときます。名前変換はできません。一応大体のあらすじはこれの三番目の設定で精霊の設定はこっちに書いてあります。精霊のほうの設定はあんまりでてきてない。




※ヒロインデフォルト名は「相賀 凛」
※闇属性デッキ使用。精霊はゴーズとかロードとか(ここら辺未定)


「な、なな、な…んで、こんなことに、…っ」

誰もいない静かな廊下に、私の声が響いていた。モロに引いている腰とがくがく震えている足で、それでも少しずつ前に進んでいく。…本当に、数センチくらいしか進めていないけど。なにせ、暗い。怖い。静かすぎる!!普段はがやがやと騒がしく人気が多い分、誰もいないこの場所は余計に恐怖を煽った。

ことの始まりはつい数時間ほど前。ヨハン先輩が「日本の夏の定番を体験したい」と言いだし、それに十代先輩が「だったら肝試しだろ!!」と元気よく発言したのがきっかけだった。そして肝試しについて彼に説明をしているうちにどうせならやったほうが早いという話になり、彼らは無駄な実行力と決断力を駆使してあっという間に今晩の肝試しをセッティングしてしまった。肝試し。それは時と場合とメンバーによって、恐怖と同時に恋が生まれたり生まれなかったりする、夏の定番の一つに数えられている行事である。だが!だがしかし!!あのおなじみのメンバーで、そんなドキドキきゅんきゅんなラブイベントが発生するわけがない!!!十代先輩の言葉にそれぞれ意中の相手とのラブラブイベント発生を目論んだんだろう、賛成賛成と声を張り上げた万丈目先輩とレイちゃんに、少しでも味方を増やしたい私はそういって一生懸命説得を試みた。試みた。頑張った。そりゃもう頑張った。しかし、私の真摯な訴えは二人の恋心という強敵には勝ちえなかったようで。あれよあれよという間に夜になり、逃げる間すら与えられず。数時間後、私は肝試しの舞台であるアカデミア本校舎(昼間にヨハン先輩が一回の窓の鍵を一か所開けておいたために侵入可能)に強制連行させられていた。ルールはいたってシンプルで、AチームとBチームに分かれてそれぞれ二人組で懐中電灯片手に校舎を回り、保健室におかれた自分の生徒証を回収してスタート地点に戻ってくるというもの。尚、Aチームが校舎を回っている時にはBチームがお化け役に回ってAチームを驚かし、Bチームが校舎を回っている時には逆になるという寸法だ(それぞれの生徒証を置いてくるのも相手のチームがやる)提案されてからたった数時間で拵えたものだから、仕掛け自体は大したことないものが多い(…と思う)のだけれど、さっきも言ったとおり、夜の電気のついてない校舎はとても暗い。それだけでへっぴり腰になる私には、威力十分であろうことは明白だ。

ここまでは、まだいい。いや、よくないけどまだ我慢できる。お化けなんてふっ飛ばしそうなくらい元気な十代先輩やヨハン先輩や、どんな痴態を見せようが笑顔でスルーしてくれそうな明日香先輩と組めれば、まだ救いはある。しかし、問題はメンバーだった。Aチーム、十代先輩、明日香先輩、レイちゃん、万丈目先輩。Bチーム、剣山、エド、ヨハン先輩、翔先輩、そして私。因みに組み分けはくじによる厳正かつ公平なもの、…のはずだが、Aチームの某二名がなにやらごそごそもそもそしていたために反則がなかったとはいいきれない。まあそれはいいとして、…数えれば解るとおりBチームのメンバーが一人多かった。それなら片っぽは三人で回ればいいじゃん、とあくまで平和的解決法を提示した私に向かって、三人のチームは不公平だと文句をつけたのは怖がりの翔先輩と剣山で。それに尤もだと賛同したのはヨハン先輩だった。それも、まあ、いいとしよう。一人で回るという勇者がいるなら文句はない。だが、あまりにも露骨な怖がり方をする翔先輩と剣山に黙っていたエドがさすがにこの二人をペアにするのはまずいだろうと言い出した。おまけに目も当てられないくらいびびりまくる剣山に情けなくなったのか、仮にも先輩にそんな情けない同級生を任せるのを申し訳なく思ったのか、彼は「僕は剣山を引き受けるからそっちは頼む」といい、それならとヨハン先輩は翔先輩と組んだ。だが、そこで納得して勝手に解決した風に頷きあってる男共、ちょっと待ってほしい。…ねえ、わ た し は?そこで初めて隅っこにたたずむ私に気づいた彼らは、しばし悩むように眉間に皺を寄せた。当然だろう。私はれっきとした女の子だ。そもそも肝試しというのは男の腕にきゃあきゃあいって抱きつく女の子がいてなんぼというものだろう。いくらビビりだからって、いくらラブロマンスとは無縁なメンツだからって、そんな女の子を差し置いて男共がペアを組むなんてとんでもない。綺麗に男子女子で別れて組んでるAチーム(十代先輩とレイちゃん、明日香先輩と万丈目先輩)を見習うべきだ。…だから、私はどこかで安心していた。エドはなんだかんだ言って紳士だし、ヨハン先輩はちょっとゴーイングマイウェイだけど面倒見はいい。きっとどっちかが私と組んでくれるか、もしくは翔先輩と剣山を言いくるめて三人ペアで回ってくれるだろう、と。だから私は待った。どちらかが一緒に行こうと誘ってくれるのを。それなのに。そっれっなっのっにっ!!じーっと私を見ていた奴らは、よりによってこんなことをのたまった!!!!

「…まあ、凛だったら、一人で大丈夫だろ」

その言葉をいったのは、ヨハン先輩だったかエドだったか。忘れてしまったが、もう片方が「そうだな」と相槌を打ったのだけは覚えている。は?という心境である。実際「は?」と言った気がする。いや。いやいやいや。何をほざくか野郎ども。いくら普段君達とぎゃあぎゃあ騒いでいようが暴れ回っていようが私は立派な女の子ですよ?その時ですら怖くて泣きそうになっていたか弱い女子高生ですよ?それを何か、私よりずっとでっかい図体しといて、そんな私に向かって「お前は一人で回れ」と、…そうのたまうのか君達は!?恐怖とあまりの言葉に凍りつく私は「え、え、でも、」と拙い言葉で反論するのが精いっぱいだった。その間にも奴らは「凛ってアンデットとか悪魔とか闇属性モンスターデッキだし、ユーレーとか平気だろ?」だの「別に危険なものがしかけてるわけじゃないだろうしな」だの勝手に自分達で納得し続け、気がついたら私は一人で夜の校舎に放り出されていた。そして、今に至る。

 

「ああああああ、ありえない、なんど思い出してもありえないいいい!!!!」

震えまくる体を誤魔化そうと無駄に声を張り上げる。いくら私が闇属性デッキを使用していて、そのアンデットだの悪魔だのと呼ばれる精霊達を普段から見てるからって、それはあくまでデュエルモンスターズでの話だ。お化けが幽霊が怖くないのとは別問題だ!!…そう、奴らの想像に反して、私はそれはもうちょっとそこらにはいないくらいのレベルの物凄い怖がりだった。お化け屋敷やホラー漫画、怪奇現象番組なんてとんでもない。ちらっと見たり入ったりしただけでその晩は確実に眠れないし、夜トイレに行くのだって怖いからカイエンやヴァンパイア・レディについてきてもらう。中学時代、面白がって私をお化け屋敷に強制連行した友人は私の尋常じゃない怯え方と泣きわめき方に、それ以降お化け関係の話題を一言も口にださなかった。そのくらいの怖がりなのだ。そんな私に一人で肝試しにいってこいだなんて、ヴァンパイアに太陽の下を歩けというようなもんだ!!いやうちのヴァンパイア一同は太陽の下でも悠々と歩いておまけに日光浴までしてるけど!!とにかく、とにかくだ。何度も言うがありえない。この状況は、ありえない。

なんとか根性で半分まで来たが、折り返し地点の保健室はまだ遠い。のに、すでに心は限界が来ている。もう、無理。無理無理無理無理無理。なんであいつら誰一人迎えに来ないんだよちくしょうめ!!これだけゆっくりゆっくり(ゆっくりじゃないと動くことすらできないのもあるけど)進んでたら、いい加減「いくらなんでも遅すぎないか?」とかいってエド辺りが迎えに来てくれると思ったのに!!!どこで油売ってんだあのダークヒーロー系!!!それとももしかして私ほったらかして帰った!?思えばエドは最初から乗り気じゃなかった。十代先輩に私と同じように強制連行されてつれてこられただけで、始終めんどくさがっていた。だから自分の番を終えたからさっさと帰ったという可能性は否定できない。薄情にもほどがある!!それならヨハン先輩、と一瞬頭の中にあの無駄に輝かしい笑顔を思い浮かべたが、よく考えなくても彼は超ド級の方向音痴だった。迎えに来てくれようとしたら逆にこっちが迎えに行くことになってしまう!!翔先輩と剣山は論外だし。ああどうしてこううちのチームの男どもは頼りないんだろうか。十代先輩や万丈目先輩が頼れるってわけじゃないけど、少なくともうちのチームよりかはマシだと思う。

ちくしょうちくしょうあの絶滅動物と丸眼鏡覚えてろよ自分達だけ安全パイ確保しやがってええええ!!!私だってエドやヨハン先輩と一緒がいいのに!!大体奴らは普段から私への思いやりとか気遣いってもんが足りない。特にエドと剣山!!!明日香先輩とレイちゃんに接する態度と私に接する態度が明らかに違うのはなんでなんだ!!!くっそう帰ったら文句言ってやる!!!ぶつぶつぶつぶつ恨み事を呟きながら、亀以下の歩行速度でゆっくりと進む。出発前にヨハン先輩に握らされたペンライトを命綱のように両手で固く握りしめて歩いていく。と、不意に、何の前触れもなく、私の額にぬらりと冷たい何かがぶち当たった。冷えていた背筋がますます冷たくなり、堪え切れなかった悲鳴が校舎に響き渡る。

「ひっ、ぎゃああああああああああッ!!!!!」

いっいいいいいいいまなんかぬらってぬらってええええええ!!!!!ぬらってなんだよぬらって普通の感触じゃないよもうなんだよふざけんなよありえないよもうやだもうやだ帰るおうち帰るうううううう!!!!!!!

恐怖のあまり冷たい床に腰を落とし、手にしていたペンライトを放り投げてしまう。からんからんからん、と音を立てて私の唯一の希望が床を転がる音がした。だけれどもう拾う気力すら起きない。というか立ちあがることすらできない。だってまだあのぬらぬらしたものが私の近くにいるのだそうに違いないのだ立ちあがってまたぬらってきたらどうする!!もうやだもうやだ無理無理無理無理無理無理!!!無意識のうちに瞳を固く閉じて耳をふさいでいた私の頭に、直接誰かが語りかけてきた。

『凛』

低くて落ち着いている、聞きなれた声が脳裏を通り過ぎていく。持ち主と同じ、どこまでも呑気なその声。呆れているようにも聞こえるそれに、私は音速に近いと思われる速度で縋りついた。迷子になった子供のように必死に名前を呼び続ける。

「ごっごごごごっごゴーズぅっ!?ゴーズぅううううう!!!」
『落ち付け、凛』
「なんか、なんかぬらってきたのぬらって、ぬらっておでこにいいいいい!!!」
『それはそうだろう。こんにゃくとはそういうものだ』
「だってぬらってぬらって、…は?」

…なんだって?落ち付き払った彼の言葉に、私は固く閉じていた瞳を恐る恐る開く。ここからだと暗くてよく見えない。立つことすらできなくて、這いつくばって少し離れた所に落ちていたペンライトを拾うと恐る恐る頭上を照らしてみた。扉の前につけられた教室名が書かれたプレートに、こんにゃくを縛った糸が括りつけられている。…本当に、こんな仕掛けをする奴がいたのか。まあ数時間で用意できる仕掛けなんてこの程度なんだろうけど、それにしたってあんまりといっちゃあんまりな仕掛けだ。お粗末にもほどがある。しかし、暗闇の中でやられるといくらお粗末だとしても、それはかなりの恐怖感を持っていた。「な、なあんだ、」はは、と震える声でそれでも自分を励まそうと口に出してそれを馬鹿にしてみる。さっきよりも明らかに腰が引けているが、それでもゴーズがいてくれる分、随分と安心できた。そうだ、ゴーズを呼べばよかったんだ、と慌てて気づけなかった自分に若干の情けなさが募る。ならうちのデッキの子たちを皆呼べばもっと怖くなくなるんじゃね?単純な思考でそう考えた私は、隣で浮いているゴーズに要求するように言った。

「ね、他の皆は?カイエンとか、ロードとか、レディとか」
『カイエンは酔っ払ってワイトに絡んでる。他の奴らはもう寝た』
「え、寝てるの?珍しいね、いつもならまだ起きてるのに」
『今日は朝からデュエル続きだったからな。さすがに応えたんだろう』
「あ、あー…そういえば朝一番から十代先輩につかまって…悪いことしたなー」
『俺達はモンスターだ、戦うために存在する。凛がそんな風に思う必要はない。…が、ここしばらく夕方や夜のデュエルばかりだったからな…体が慣れてたんだろう』

少しばかり情けなそうに言葉を紡ぐ彼もまた、どことなく眠そうだった。きっと私があんまりにもぎゃあぎゃあと喚くからしかたなく眠い目擦って出てきてくれたんだろう。十代先輩、ヨハン先輩、万丈目先輩にエドに剣山。休日で学校がなかったのをいいことに殆ど休みなしのぶっ続けで数え切れないくらいデュエルをした。そのうちフル出場とまではいかないものの、九割方フィールドに引っ張り出されてきたのだから眠いのは当然だろう。あの面子相手に切り札のゴーズなしで快勝できるほど私は頭がよくないんだ!!


・ここで力つきた模様。エドとヨハンが鬼畜なのはデフォルトです☆そして殆どキャラクターでてきてないという…。一応十代オチにする予定でした。

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